舞台、映画、テレビで活躍してきた俳優、高橋悦史(たかはし・えつし【本名・えつじ】)が、19日午後6時2分、すい臓がんのため宇都宮市の病院で亡くなった。60歳。
大阪府出身。立教大学卒業。NHK俳優養成所、劇団三十人会を経て、文学座に入り1965年「友絵の鼓」で主演デビューし、同劇団のホープとなった。その後「ガラスの動物園」「牡丹灯篭」「飢餓海峡」「花の館」「華々しき一族」「女の一生」などの文学座公演で重要な役を演じる一方、69年には岡本喜八監督の映画「日本のいちばん長い日」に出演、その後も「斬る」「日本の首領」「戦争と人間」「不毛地帯」など多くの作品に出演した。
文学座での「華岡青洲の妻」の青洲役は当たり役で、81年には杉村春子らと中国公演を果たしたが、平成二年に退団。テレビではNHK「鳩子の海」、日本テレビ「愛の哀しみ」、フジテレビ「鬼平犯科帳」など多数の番組に出演、男くさい役柄を得意とした。69年に映画「日本のいちばん長い日」で映画テレビ制作者協会新人賞、70年に文学座の「花の館」で芸術祭優秀賞などを受賞した。94年2月に発病、がんの告知を受けて同センターでの治療を受けるために転居、療養を続けながら映画「鬼平犯科帳」やテレビに出演していた。
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