知的で渋みのある演技で名脇役としてテレビや映画で活躍し、舞台俳優としては演劇集団円の代表でもあった仲谷昇(なかや・のぼる、本名・昇流=のぼる)さんが16日午前7時22分、肺気腫による慢性閉塞性肺疾患のため死去した。77歳。
葬儀は親族のみで営み、劇団葬を11月26日(日)13:00〜15:00東京都港区の青山葬儀所(青山斎場)で行う。喪主は夫人の仲谷理智子(なかやりちこ)、葬儀委員長は劇団の三谷昇があたる。連絡先は東京都台東区西浅草1の2の3、田原町センタービル5階、演劇集団円。
東京生まれ。50年に文学座付属演劇研究所に入り、翌年「武蔵野夫人」で初舞台。二枚目俳優として注目され文学座の将来をになう若手として注目を集めた。その後、63年の文学座分裂騒動では芥川比呂志、神山繁、小池朝雄らとともに文学座を脱退。福田恆存を中心とした劇団雲(現在の劇団昴)を結成したが、75年には中村伸郎らと劇団雲から離れ、演劇集団 円を旗揚げした。
演劇集団円では「リア王」をはじめとするシェイクスピア劇や「白鯨」を舞台化した「モービィ・ディック」などの翻訳劇で主演。中村が亡くなった92年からは代表を務めた。
私生活では同じ円に所属する岸田今日子と54年に結婚したが、78年に離婚、その後2度再婚をしていた。
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