第52回岸田國士戯曲賞の選考会が1月28日(月)、東京神楽坂・日本出版クラブ会館で行なわれ、前田司郎『生きてるものはいないのか』が受賞作と決まった。
前田司郎は1977年生まれ。和光大学在学中の97年に「五反田団」を旗揚げ。作・演出を担当し、自ら出演もしている。岸田戯曲賞は最終候補になること4度目の受賞。
受賞作の『生きているものはいないか』は、京都芸術センターのプロデュースで制作された作品。その前年にオーディションで選抜した俳優とワークショップを実施して京都芸術センターが制作した『ノーバディー』の成果を踏まえて作ったもので、京都芸術センターのほか、こまばアゴラ劇場でも上演された。感染病で次々と人々が死んでいく、そのいまわの際での人間のありようを描いた作品で、終幕には舞台上に十数名の人間が倒れている異様な光景が話題を集めた。
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