第43回紀伊國屋演劇賞が18日発表され、団体賞は「コーヒーをもう一杯」「霧のかなた」などを上演したトム・プロジェクトに決まった。個人賞は、金内喜久夫、樫山文枝、謝珠栄、鄭義信、深津絵里が受賞した。
団体賞を受賞したトム・プロジェクトは、岡田潔プロデューサーが主宰するプロデュース企画会社。当初は岡田氏のスペイン滞在での交友関係を生かしてフラメンコの公演を行っていたが、平成6年岩松了作、園峰眞演出「隣りの男」を手がけてから演劇の企画制作を開始。その後「片桐はいり一人芝居」から始まる一人芝居シリーズをはじめ、松尾スズキ作・演出「マシーン日記」、風間杜夫ひとり芝居三部作(カラオケマン・旅の空・一人、2003年度文化庁芸術祭芸術大賞、読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞)などの話題作を手がけてきた。今回は「コーヒーをもう一杯」「霧のかなた」「ダモイ〜収容所(ラーゲリ)から来た遺書〜」などの上演成果が受賞理由に挙げられている。賞金200万円が贈呈される。
一方、個人賞(賞金50万円)は次の5人が選ばれた。
- 金内喜久夫=俳優座劇場プロデュース公演「真実のゆくえ」などの演技
- 樫山文枝=三越劇場・劇団民芸提携公演「海霧」の演技
- 謝珠栄=TSミュージカルファンデーション公演「タン・ビエットの唄」などの演出、振り付け
- 鄭義信=新国立劇場公演「焼肉ドラゴン」の戯曲
- 深津絵里=世田谷パブリックシアター、コンプリシテ公演「春琴」の演技
贈呈式は来年1月22日に東京・ホテルニューオータニで行われる。
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